医療サービス

医療サービス

外来部門は、小児科、内科、整形外科、小児神経科、リハビリテーション科、歯科を標榜し、地域で暮らしている障がいのある方を対象にしています。また、小児期医療と成人期医療を繋ぐ架け橋となる新しい医療の形である「移行期医療(トランジション)」にも対応しています。診察は担当医を中心に看護師、療法士、心理士、ケースワーカーなどの多職種が参加しています。診察にお越しいただいた方、皆様が安心して治療を受けていただくことができる環境を整えています。さらに、施設内の福祉サービス事業とも連携し、利用者様が、ワンストップで医療や福祉サービスについて相談できる体制をとっています。

専門外来の内容

小児神経外来

小児神経・てんかん外来は完全予約制です。
医療機関からのご紹介もしくは患者さまご自身で受診申込をお願いします。

てんかんなどの小児のけいれん性疾患や脳性麻痺、末梢神経疾患、先天異常などのこどもさんにみられる脳や神経の障害全般を診察します。
マルチスライスCTスキャンやビデオ・テレメーター脳波同時監視装置、大脳誘発電位測定装置などを導入し、正確な診断に努めています。
病院の性格上、慢性期の診療が中心となりますので、専門病院や急性期病院との連携を重視した診療を行っています。
そのため、必要に応じて、当センターの療育部門、リハビリテーション部門や在宅医療の部門と連携をとり、こどもさんやご家族のQOLの向上を目指した診療を行っています。
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小児循環器外来

小児循環器科では、乳幼児~中学3年生(概ね15歳)までの、生まれつきの心臓病(先天性心疾患)や、小児期に発症する心臓病(川崎病心血管後遺症、心筋症、心筋炎など)のある方を対象に診療しています。心疾患術後の子どもの外来経過観察も行います。当センターで対応が難しい場合や入院及び手術が必要な場合は、高次医療機関との病診連携により対応します。
また、障がいのある方については原則として年齢に関わらず、近隣医療機関と協力して成人先天性心疾患や慢性心筋疾患に対する外来経過観察も行っています。
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小児内分泌外来

小児内分泌外来では、主に身体発育に関わる問題について診療しています。「身長や体重の増えが少ない」「やせや肥満が気になる」「思春期や第二次性徴について心配がある」など様々なご相談に対応します。また、下垂体、甲状腺、性腺、副腎の疾患や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の専門的診療も行います。その他、小児慢性疾患や発達障害、一般的発達(運動や言葉)、アレルギーや栄養などについてもお気軽にご相談ください。
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小児科

一般小児科では、子どもの成長や発育、ワクチン接種など、子どもの体調について、総合的にご相談をお受けしています。当センターにて対応が難しいと判断された場合は、専門医療機関への紹介も可能です。些細なことから持病についてなど、お気軽にお問合せください。
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ダウン症外来

ダウン症候群は染色体異常の中で最も頻度が高いものですが、早期からの療育によって良好な発達を期待できます。当センターでは、乳幼児期から赤ちゃん体操指導員による「ダウン症のための赤ちゃん体操」を実施するとともに、リハビリ部門(PT・OT・ST)やダウン症を専門とする外部の療育機関と連携し、ダウン症の子ども達を支援しています。外来では、主治医病院と連携して、発達の評価、療育相談、合併症のスクリーニングのための血液検査やX線検査(頸椎亜脱臼の評価など)を実施し、他外来と連携した包括的な診療を提供しています。
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整形外科外来

当院の整形外科は、年齢や障がいの有無に関わらず、幅広く診察しています。主に、側弯症や股関節脱臼、偏平足に対応する各種装具の処方を行います。
「装具をデザインする」をスローガンに掲げ、既存のプレーリーくんやグーくんの他に当センターオリジナル装具「3S」や「コイルン」など、機能的で心地良く、デザイン性が高い装具の処方を目指しています。また、関節の痙縮に対して、ボトックス治療も行っています。利用者様との会話を大切に、最適な治療を共に考えていきます。
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ボトックス

ボトックス治療(注射)とは

ボツリヌス菌によって作られるA型ボツリヌス毒素は、筋肉内に注射すると、その筋肉の緊張を和らげることができます。
これを利用して、ボトックス®という医薬品を上肢や下肢・首・肩などの筋肉に注射することで、関節が動きやすくなり、姿勢や運動機能の改善が期待されます。
当センターでは、専門医によるボトックス外来を開設しています。
筋肉へのボトックス注射とリハビリテーションを組み合わせ、関節の拘縮や運動機能を改善し、日常動作や介助などをしやすいような効果が期待されます。
ボトックス治療の詳細やご相談は、外来までお問い合わせください。

ボトックス外来

第3木曜日午後2時から

担当医

齋藤佳乃(整形外科)

外傷治療

打撲、骨折に対してはレントゲン及びCT撮影を行い、処置と投薬を行っております。(MRIが必要なケースは近医をご紹介させて頂いております)擦過傷、切創の処置も行っております。

変形治療と装具治療

体幹、各関節変形に対して予防を含めた治療用装具を製作しております。2019年8月からは、南大阪発達療育センター鈴木恒彦先生のご指導の下、側弯症、股間接(亜)脱臼の装具である『プレーリーくん』と『グーくん』の新規作成と既存装具のメンテナンスも開始いたしました。
足関節の変形と歩行補助のため短下肢装具、手関節の変形に手関節、足部の変形と歩行補助にアーチサポート(足底板)の制作を行っております。

※装具は基本的には保険適用となりますが、一時全額の立替が必要です。詳しくはご説明させて頂きます。
身体に合った装具を使用する事で、快適な毎日が送れるようにサポートさせて頂きたいと思います。

詳しい情報は下記PDFでご確認ください。

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歯科外来

一般の歯科医院を受診することが難しい障がいのある方を対象とした歯科外来を開設しています。
お口に関するお悩みがある方は、ご相談ください。

一般の歯科医院を受診することが難しい障がいのある方( 重度心身障害、脳性麻痺、発達障害、知的障害 ) が対象です。「歯科に行きたいけど、障がいにしっかり対応してくれるか心配」「口腔ケアの方法を教えてほしい」 などのお悩みがある場合、ぜひ一度ご相談ください。
<Point>
・静かな落ち着いた環境で、診療時間にゆとりをもたせます。
・玄関から診療室までバリアフリーです。

※矯正やインプラント:実施していません。
※全身麻酔や鎮静下での診療:近隣で対応可能な歯科をご案内します。
治療内容
・障害者歯科全般 / 虫歯治療(けずりもの、詰めもの、被せもの、抜歯)歯石取りを含む
・口腔や歯科に関する相談 ・歯磨き指導 ・食事や飲み込みに関する相談、治療など
※全身麻酔や鎮静下での診療を希望の際は、近隣で対応可能な歯科をご案内いたします。
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歯科訪問

重度心身障害などがあり、歯科医院へのアクセスが困難な方のために、訪問診療を行っています。
「歯科にかかりたいけど、人工呼吸器や気管切開があって通いづらい」「口腔ケアの方法を教えてほしい」 など、お口に関するお悩みがある方はぜひ一度ご相談ください。

※訪問先は自宅もしくは入所施設です。デイサービスや学校などでの診察はできません。
※矯正やインプラント治療は実施していません。
※全身麻酔や鎮静下が必要であると判断した利用の場合は、近隣で対応可能な歯科をご案内します。
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摂食嚥下外来

「食べる」ことに関わる問題や心配なこと、
困っていることについてご相談いただけます。

摂食嚥下外来では「食べる」ことに関わる問題や困っていること(いわゆる摂食嚥下障害)についてご相談いただけます。食べることに関する問題は「食事でよくむせる」「誤嚥性肺炎なった」「食事を噛まない」など様々です。皆様の心配なことや困っていることを丁寧にお伺いし、納得していただける治療を見つけることに真摯に向き合っています。また、普段の生活の中での対応や支援、訓練を一緒に考えています。
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摂食嚥下外来ではどのようなことをしている?

ご相談内容をお聞きした上で、「問題の原因は何か?」「今できることは何か?」「今後どうなっていく可能性があるのか?」をできるかぎり明らかにし、皆さんの生活の中で可能な対応・支援・訓練などを一緒に考えていきます。

すなご嚥下外来の特徴

1)多職種で患者さんと関わります。

食べることの問題は、口やノドの問題だけではなく、「背景にある病気の種類や程度」「心身の発達と状態」「食事の内容や生活の環境」との関わりが大きな問題です。
当センターの嚥下外来の診察は、(摂食嚥下障害を専門とする)歯科医師、医師、療法士(ST, PT, OT)、看護師、栄養士、歯科衛生士など多職種が参加しており、それぞれの専門の視点から必要に応じて連携し、問題の解決に向けて取り組んでいます。

2)関わる施設への情報提供を心がけます。

食べるという行為は、嚥下障害がある方の場合、時として肺炎や窒息のリスクとなることがあります。また、嚥下の機能は、病気の様子や日々の体調によって左右されることも少なくありません。すなご嚥下外来では、患者さんの関わる医療機関や日々の生活に関わっている施設や場所へも情報の提供と共有を行うよう心がけています。

食事観察

食事場面を実際に診ることが、問題の発見やアドバイスに役立ちます。「口から食べたい」、「口から食べても大丈夫か?」、「食事の形態はこれで良いのか?」などの問題ある方は、必要に応じて次のような検査を実施することがあります。(※ご相談の上、実施します。)

嚥下内視鏡検査

細いファイバーのカメラ(内視鏡)を使って、飲み込みが起きる「ノドの奥」を直接観察します。鼻から内視鏡を入れる違和感はありますが、ノドの状態や日ごろ食べている食事のまま確認できるという利点があります。

嚥下内視鏡検査

細いカメラでノドの奥を直接観察します。

嚥下造影検査

レントゲン透視下で造影剤入りの食べ物を摂ってもらうことで、飲み込みの状態を確認します。内視鏡とは違って,ノドの様子を直接見ることはできませんが、口から食道の入り口付近まで一連の飲み込みの動きを確認することができます。また内視鏡のような道具の挿入もないので違和感なく実施できるという利点があります。

嚥下造影検査

レントゲンの動画で飲み込みを確認します。

受診の際にお願いしたいこと

お困りの内容にもよりますが、受診時に以下のようなものを用意していただけると診察がスムーズです。

1)普段食べているお食事・飲み物(トロミ剤)、使用している食具(スプーンやコップなど)

少量で構いませんので以下の物を用意していただけると診察がスムーズです。
①スムーズに食べられるもの ②食べにくい・食べさせにくいもの、気になるもの

2)おくすり手帳

手帳でなくても、日ごろ飲まれているお薬が分かれば大丈夫です。

3)主治医からの診療情報提供書(紹介状)や病院での検査結果など(※お持ちであれば)

可能であれば、主治医からの紹介状や診療情報提供書をご用意していただけると助かります。また、病院などで実施された血液検査の検査結果などがあれば参考になります。

4)その他

これまでの経過などが分かるものがあると参考になります。たとえば,普段の食事の記録(スマホの動画などで十分です)があると非常に有用です。

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リハビリテーション

中枢性疾患、神経・筋疾患、発達障害(自閉症スペクトラム)などに伴う運動障害、言語・摂食障害を対象にリハビリテーション(理学療法、作業療法、言語療法)をおこなっています。

脳性麻痺、神経・筋疾患、知的障害、発達障害などによる機能障害のある小児を対象にリハビリテーション(理学療法、作業療法、言語療法)を行っています。ヒアリングを通じて個人に合う療法を模索し、リハビリテーションの最適解を見つけることに励んでいます。
ご利用開始時に医師が診察を行い、リハビリテーションへの適応を判断します。発達障害の確定診断は就学前まで。知的障害や発達障害へのリハビリテーションは小学6年生まで(初診は小学4年生まで)。その他疾患へのリハビリテーションは高校3年生まで(初診は中学3年生まで)です。 尚、他施設でリハビリテーションを受けている場合、当センターで受けることはできません。
ご注意
発達障害の確定診断のための診察は未就学まで、発達障害のリハビリテーションのための診察は小学4年生まで、その他の疾患に由来するリハビリテーションのための診察は中学3年生までとなっております。
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担当医師ご紹介

午前整形外科
齋藤佳乃
(第1・3)
小児神経科
田中勝治
小児神経科
服部英司
摂食嚥下外来
田中信和
小児内分泌科
稲田浩
整形外科
齋藤佳乃
整形外科
齋藤佳乃
(第1・3 プレーリー外来)
午後小児神経科
服部英司
小児神経科
渡邊早苗
ダウン症外来
服部英司
(第2・4)
小児神経科
田中勝治
(第1・2・4)
リハビリ
宮部由利
小児神経科
松岡収
(第2・4)
小児科
松下彰宏
(第1・3)
小児神経科
渡邊早苗
ボトックス外来
齋藤佳乃
(第3)
小児神経科
服部妙香
小児循環器科
山元康敏
(第4)

診察予約・お問い合わせ

外来診療直通電話
0798-47-4303 (平日9時〜12時、13時〜16時)
歯科外来直通電話
0798-47-4313 (平日9時〜12時、13時〜16時)

他の医療機関からのご紹介について

医療機関からご紹介いただく場合は、受診申込用紙をダウンロードし、
必要事項を記入の上、ご連絡いただくようお願い申し上げます。

受診申込用紙は こちらからダウンロード

※その他ご不明な点は外来診療部までお問い合せください。